共有名義不動産で起こるトラブル事例3つと対処法をご紹介

共有名義

一人では住宅ローンが組めない、資金の準備が困難、とさまざまな理由で共有名義不動産は活用されています。住宅ローンの控除や相続税の節税になったりというメリットもあるいっぽうで、共有名義だからこそのトラブルはあります。

不動産の解体や売却に関しては共有名義者全員の同意が必要となります。共有名義にしたときは良かったはずの人間関係が年月を重ねていくごとに悪化していき、結果取り返しのつかない状態にまでなるかもしれません。

トラブル事例や対処法、そしてトラブルを未然に防ぐポイントをご紹介します。共有名義にしたときに起こりうるトラブルや対処方法を予め知っておくことで、共有名義者の一人一人がストレスなく過ごせるよう備えておきましょう。

共有名義不動産はトラブルが起きやすいのか

共有名義不動産でトラブルが起きやすい原因は、個人の判断では物件を自由に扱うことができない点にあります。物件が雨漏りや水漏れをしたときなど、建物を修繕・保存するも目的では個人の判断で行うことができます。

しかし、基本的には建物の管理に関しては共有名義者の同意が必要なため、情報共有をしながら進めないと後々、人間関係の悪化を招くことになりかねません。トラブルの内容としては、相続・二次相続による共有名義と夫婦間による共有名義がトラブル内容が多いです。

相続による共有名義不動産は、権利関係が複雑化しやすく遠い親戚同士だと関係が希薄になるため連絡もとれずトラブルが発生しやすくなります。また夫婦間では、離婚をきっかけに共有名義で購入した不動産の扱いをめぐるトラブルが発生しやすいです。

起こりやすい3つのトラブル事例と対処法

  1. 相続された土地をめぐるトラブル
    親が亡くなったことで不動産を兄弟で相続したとき、当初は兄弟で共有名義としたけれど、実際に住んでいるのは兄のみだし、売却したいと弟は思っていても不動産の売却は、共有名義者である兄の同意がないと進めることができません。

    売りたいけど売れたい、そんな状況に陥った場合は、所有権を示す持分割合の売却を行いましょう。持分のみならば個人で行うことができますがその分高い価格では売却できない場合があるので、共有名義不動産の専門会社に相談してみると良いです。
  2. 賃貸物件にした時の収益の配分をめぐるトラブル
    共有名義不動産は、賃貸物件で利用することが可能です。賃貸物件にしたことで得られる収益をめぐってのトラブルが起きやすいです。賃貸物件にした場合、収入を管理する人が必要になります。誰が管理するのか、収益は共有名義者同士でどう配分するのか、賃貸物件で活用する際にはしっかり話し合ったうえで互いが納得いく答えを出す必要があります。

    納得のいく案が出ずに行きづまった場合には、共有名義不動産を専門にとり扱う会社に依頼するのがおすすめです。第三者の意見が入ることで客観的な視点から解決策を見出すことができます。
  3. 離婚時の夫婦で土地をめぐるトラブル

    結婚当初は、長く住み続けたいと共有名義で購入した不動産も離婚を機にトラブルの原因になります。共有名義不動産を夫は売却したいが、妻は住み続けたいと意見が対立してしまえば話はこう着状態になります。離婚後に、夫が新しいパートナーとの生活を望んで新しく不動産を購入しようとしても、共同名義不動産のローンの返済もあり、新たに住宅ローンを組むことは困難となります。

    離婚が成立した後では、不動産の売却に関する話し合いの場をもつのは難しいですよね。そんなときに活用したいのが共有名義不動産の専門会社です。専門会社では、弁護士を含めた専門家とも連携して利用者の悩みを解決してくれます。離婚には法律問題も関わってくるので一緒に相談できるのは嬉しいところです。
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トラブルを未然に防ぐポイント

  1. 共有名義を解消する

    共有名義だと兄弟間や親戚間で話がこじれ、関係が悪化する可能性があります。共有名義不動産を相続した場合は早いうちに共有名義者同士で話し合い、持分を売却か買取にするかもしくは不動産を売却してお金を分配するなどして共有名義の状態を避けるのが良いでしょう。

    また、共有物分割を行うのもおすすめです。共有物分割は、共有物を個人の所有物として分けることを指します。権利が複雑化する前にはっきりと分けておけばトラブルも未然に防ぐことができます。
  2. 弁護士や専門の仲介業者に依頼する
    共有名義不動産を相続したとき売却の話が進まない、持分の買取をしてほしいけどどう対処したよいかわからない、そんなときには共有名義不動産専門の会社に依頼すると話をスムーズに進めることができます。

    一般の不動産仲介会社では、共有名義不動産に関する案件の取り扱いをしていないところも多いです。専門の会社であれば、様々なトラブルに対して適切・迅速に対応してくるうえ、細かい手続きもサポートしてくれる会社もあるため、専門の会社に依頼する際はサービス内容も確認して選びましょう。

まとめ

共有名義不動産は、金銭面のメリットを受けられるいっぽうで不動産を単独で判断して管理することが難しく人間関係の悪化も反映されるためトラブルが発生しやすいです。特に相続や夫婦間のトラブルによって不動産の売却や持割の買取に関する問題がでてくるため、ご紹介したトラブル事例から学び、心構えをしておきましょう。

トラブルを未然に防ぐためには共有状態を早く解消する方が良いですが、話がこう着状態に陥り、自分では対応がわからない場合には共有名義不動産専門の会社に相談しましょう。弁護士や税理士、司法書士など様々な分野の専門家があなたの悩みを解決に導いてくれます。一人で悩むのではなく、第三者の意見から客観的な考えを知ることで考えもまとまりますよ。ぜひ活用してみませんか。

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